Alexa Connect Kitによって、Amazonがますます強くなる理由。

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私は毎朝起きるとすぐに、Aamzon Echoに話しかけ、音声アシスタントのAlexaに天気やニュースを教えてもらっている。洋服を着替えながら、その日の情報をAlexaに確認することが習慣になっているのだ。以前はテレビやラジオから情報を得ていたが、それがいつの間にかアレクサに置き換わっていた。

スマートスピーカが家庭に入り込むことで、私たちのメディア接触が変わってきた。日本ではAlexaの新製品が少ないのであまり話題になっていないが、アメリカではスマートスピーカーに囲まれる生活が始まっている。アメリカのNielsen Companyは今年4~6月のスマートスピーカー利用についての調査結果を発表したが、調査対象者の24%がスマートスピーカーを所有していた。利用者の90%が音楽を聞き、81%が天気や交通情報などのリアルタイムな情報をスマートスピーカーから入手している。アメリカではAmazonとGoogle、Appleがシェアを分け合っているので、この分野でもGAFAの存在が高まっている。GAFAは新たなスマートスピーカーというテクノロジーによって、ユーザーの時間を奪うことで既存メディアを脅かしているのだ。

先日、AmazonはAlexaに対応した電子レンジ「Amazon Basics Microwave」を発表した。ボタン操作なしに、何を温めたいのか音声入力するだけで料理ができるようになる。長年、イノベーションが起きていなかった電子レンジに、アマゾンが音声入力で新たな風を吹き込んだのだ。Amazonが家電の世界にAlexaの技術を取り入れることで、複雑な操作から人は解放されるようになる。複雑になったリモコンを使わずに、音声だけでハードを簡単にコントロールできるのだ。

この電子レンジには新しく開発者向けに公開した「Alexa Connect Kit」というモジュールが使われている。このモジュールを採用することで、メーカーはAlexaと連携するだけでなく、Wi-FiのSetupが簡単にできるようになる。「Alexa Connect Kit」は「Amazon Dash Replenishment」にも対応しているので、ユーザーは消耗品を自動発注できる。この結果、家電メーカーとAmazonは売り上げを簡単に得られるようになるのだ。

今後、「Alexa Connect Kit」を使うベンチャーが増え、家電の世界も様変わりするはずだ。Alexaとの連携家電を作りたいメーカーは、安価なこのキットを組み込むだけでよいので、開発コストを抑えることができる。大手メーカのシェアは新たな家電ベンチャーに食われ、家電業界の世界も様変わりするはずだ。

安価なAlexa Connect Kitは第2のAWSになり、Amazonの利益を稼ぎ出す可能性が高いと筆者は考えている。この「Alexa Connect Kit」がIoTのプラットフォームになり、Aamzon経済圏が拡大する可能性が高まっている。Alexa対応という付加価値をつけられ、開発コストも抑制できるメーカーが増えることで、家電業界にイノベーションが起こるはずだ。

AmazonはAlexa対応製品を増やすことで、売り上げをあげるだけでなく、ユーザーのデータを一気に集められるのだ。多くの家庭情報が Amazonに集まることで、新しいサービスも生まれてくるはずだ。「Alexa Connect Kit」の家電が増え、人々の生活をより便利に、よりスマートにしていく一方で、Amazonへの依存度はますます高まっていく。Amazonの一人勝ちはまだまだ続きそうだ。

photo credit: stockcatalog amazon via photopin (license)