IBC2018 Vol.06 EBUのIP Showcase

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放送局における実際のIPの実用性を実証するために、IBC2018ではIP SHOWCASEにおいて60社以上の企業、100を超える機器が協力し、どのようにしてより柔軟で効率的な運用を実現するのかを示すデモを行った。 このデモンストレーションでは、SMPTE ST 2110およびSMPTE ST 2022-7標準と、AMWA NMOS仕様(IS-04、IS-05、およびIS-06)を使用したライブ制作、インジェスト、プレイアウトのワークフローにおける相互運用性を示した。

もはやデッドエンド技術とも言えるSDIバースバンド技術とは異なり、IPベースのシステムの大きなメリットのひとつは、SDIで実現可能なシステムサイズよりもはるかに大きなシステムサイズに拡張することだ。たとえば4Kの場合、12G-SDIルータは288×288を大幅に超えることはできず、IPでないとルーティングできるコンテンツが制限されてしまう。

IPベースのシステムのもう1つの大きな利点は、フォーマットの柔軟性、あるいは同じインフラストラクチャであらゆるフォーマットを処理できることだ。 SDIのルーティングスイッチャーとは異なり、IPスイッチでは伝送するデータ自体には全く依存しない、単なるIPパケットでしか無い点だ。 さらにSMPTE ST 2110は、現在のフレームレートと解像度だけでなく、将来のフォーマットにも対応できるように設計されている。

IPの本当のメリットは、やや乱暴に言うがLANケーブルをつなぐだけであとは善きにはからってくれる点だ。機材選定と配置、ワイヤリングというノウハウの象徴が全く通用しない世界。おまけにIPなら場所もどこでも良くなってしまい、ついには全部クラウドでいいという話になると、放送技術者たるもの・・・という技師長クラスのアイデンティティが消え失せてしまうからである。

そしてこのIPもIBCではもはや最先端の主役ではなく、4Kと同様に当たり前の存在になりつつある。話題の主役はAIとブロックチェーンに移行していくのは確実である。