デジタルサイネージはそもそもダイナミックでリアルタイムであるべき

Digital Signage /

駅の発車案内を表示するデジタルサイネージは、動的でリアルタイムでなければ意味がない。デジタルサイネージとは、本来そういうものであるべきである。

ところが、これまでのデジタルサイネージは、CMSによって予めスケジューリングされた広告や情報が表示されるものであった。ダイナミックOOHとは、外部データとの動的で即時な連携によって、ダイナミック(動的)にデジタルサイネージの表示内容を変化させることである。

この場合の外部データには2種類が考えられる。一つはたとえば天候やSNSのような、インターネット上からもたらされるものである。例えば飲料メーカーの広告枠において、気温が30度まではお茶の広告が表示されるが、30度を超えるとビールの広告が流れるというようなことで、これはすべて自動で行われる。CMSが常にインターネット上の天気情報サイトにアクセスをして、その時の気温データをチェックし、予め登録されているお茶またはビールの広告を表示仕分けるのである。この例の場合は、お茶とビールの広告は既成のものの使い分け分けを行うが、コンテンツを自動で生成することもできる。

たとえばおもてなしICT協議会が行った千葉エリアの桜の開花情報サイネージの事例では、もともとWEB上で公開されている桜の開花情報、つまり三分咲きとか満開といった情報をシステムが読み取って、その地点のテンプレートに対して観測日時と三分咲きであることを示すイラストを貼り付けて、コンテンツを自動で生成している。地点数や開花段階が少なければ、必要な組み合わせの数だけ静止画を用意すればいいが、これらが多くなると膨大な静止画を予め制作しておく必要があるが、その作業を自動化させている。

 

 

 

 

 

 

 

また、メトロ アド エージェンシーがローソンと行った事例では、ローソンがTwitterで開催した「からあげクン VS Lチキ、あなたはどっち派?リツイートキャンペーン」の投票状況に応じて、コンテンツを自動で生成し、放映を行った。

メトロアドエージェンシーのプレスリリースより

もう一つの外部データーとしては、センサーやカメラを利用して、その場所のセンシングデータに応じて表示を変えるものだ。こうしたダイナミックOOHの特徴は「その瞬間、その場所、その人」をピンポイントで狙える強力なメディアである点だ。その時、その場所にいる人にとって旬な情報をトリガーにして、情報を伝えることでインパクトが有り受容性が高いメッセージとなるのである。

なお、DOOHという単語について若干補足をしておく。看板、ポスター、ネオンサインのような屋外広告のことをOOH(Out Of Home)メディアと呼び、これらのうちデジタル化することによって可変できるものをDOOH(Digital Out Of Home)メディアと呼んでいる。このDOOHが外部データによってダイナミック(動的)に可変できるものをDDOOH(Dynamic Digital Out Of Home)と呼ぶ。

ただ、DDOOHという呼称は長いので、DOOHのDをDigitalからDynamicに置き換えて、DOOH(Dynamic Out Of Home)と呼んでもよいのではないかと思う。実際にそういう意味で使われる例も多い。日本語でダイナミックOOHと表現するのがもっとも誤解がないと思われる。