日本の書店再生の次の一手を考えてみた!

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日本の本屋がどんどん消滅している。御多分に洩れず、私の地元の本屋も10年前に閉店し、今は近所のショッピングセンターに車で行かなければならない。アマゾンで本を買えばよいという意見もあろうが、オンライン書店だけでは知的満足を充足できない。リアル店舗で偶然本に出会ったり、優秀な販売員と話すことを筆者は楽しみにしているからだ。なので、休日はネットでは出会えない本を探すために、近所の本屋をはしごしている。数年前にスターバックス併設の蔦屋書店がロードサイドにオープンしたが、最近はそこを訪ねることも多くなった。

この蔦屋書店には、ロールモデルがあることをご存知だろうか?アメリカや欧州の本屋を真似たのではなく、台湾の「誠品書店」という本屋をモデルに、CCCがコンセプトを立案したのだ。以前から何人かの編集者から台湾や韓国の本屋が頑張っているという話を聞いていたが、この誠品書店など人々の暮らしを豊かにする本屋がアジアで増えている。ライフスタイルを意識した雑貨店のような本屋が若者に受け、おしゃれなサードプレイスになっているのだ。

日本でもっとも話題の本屋が、台湾発であることを多くの日本人は知らない。欧米の情報には敏感な日本人だが、アジアの新しいトレンドをなかなか評価できずにいる。もしも、蔦屋書店が台湾の書店を見習わなければ、日本の本屋の衰退は早まっていたかもしれないのだ。世界中でイノベーションの動きは加速しているのだから、上から目線をやめ、様々なことにチャレンジしないと日本は取り残されてしまう可能性が高い。

本屋といえば、IoTを活用した書店が中国で続々とオープンしている。以下Forbesの記事を参考に、中国の書店の動きをまとめてみたい。北京発行グループは北京通州区に中国初となる「AI書店」をオープンさせた。また、無人コンビニを運営するアリババも上海に「志達書店・天猫未来店」という無人書店を設置した。中国の国営書店である新華書店も、アリウィン(阿里云)と提携し、「新華生活+24時間無人スマート書店」の営業を開始している。この新華書店は国内最大の書店チェーンで、中国では80年以上の歴史のある本屋だが、最新のテクノロジーを活用することを決断した。新華書店は、2018年中に20店舗までのこの無人書店を拡大すると発表している。記事を書いた氏は書店のIoT活用について、以下のように述べている。

中国の無人書店には、顔認識技術や行動検知技術などが採用されており、顧客が来店すると、過去の購入履歴などから好みや趣向に合った書籍を推薦してくれる仕組みになっている。決済や盗難防止策もシステムとして無人化されているのが特徴だ。

アマゾンのリアル書店アマゾン・ブックス(Amazon Books)や中国の無人書店は、ビッグデータを活用し、レコメンドの精度を高めて、書店の売り上げ拡大をはかっている。当然、無人店舗になれば、人件費を削減でき、利益を確保しやすくなる。

こういった海外の動きを受け、今後、日本でも様々な書店が登場するはずだ。ここで筆者のアイデアを書いておく。日本の書店には本好きの販売員のノウハウが数多くある。書店の販売員の方のPOPのレベルは高く、この強みを活用しない手はない。日本のリアル書店もアマゾンのようにレビューを表示すればよい。その際、販売員のコメントをテキストや映像で表示すれば、リアル書店に行く理由も増えるはずだ。また、販売員のファンになることで、顧客と書店のつながりも強化できる。ラズペリーパイを活用して、手に取った本に関連する書籍をレコメンドすれば、新たな需要を掘り越せる。雑貨やカフェなどを併設することで書店に行く頻度を高めると同時に、販売員のレコメンドによって良書との出会いをデザインできれば、書籍の売り上げを増やせるはずだ。

蔦屋書店のような居心地のよいアプローチに加え、IoTを積極活用すれば、日本の書店を再生できる。居心地がよく、良書に出会えるスマートな書店が増えれば、本好きの日本人から評価され、アマゾンの一人勝ちを止められのではなかろうか?

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