IBC2018 Vol.05 音が超重要な360VR用 VRオーディオレコーダーが登場

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360VRでは圧倒的に音が重要である。これはOculus GoのOculus Roomsでヴァーチャルチャットをすると一番良く分かる。仮想空間内にいる友だちの位置によって、その人のいる方向からちゃんと声が聞こえてくる。アバターのキャラクターのリアル度が低くても、あるいは仮にそれが実写レベルのクオリティで動いたとしても、音が2chのステレオではリアリティさに欠けることに気が付き始めた人が多い。IBC2018ではZOOMが、アンビソニックス方式の360VRマイクを搭載し、360VRコンテンツ用の空間音声が録音できるVRオーディオレコーダー「H3-VR」を展示した。IBC2018全般を通じて、筆者として唯一気になった単体ハードウエアである。

ZOOMは日本の会社である

全く知らなかったが、このZOOM社は日本の会社である。なかなかいい感じの音関連の製品群を多数製造している。同社のWEBからもそのこだわり感がひしひしと伝わってくる。

H3-VRは、VR映像に求められる空間音声を収録するためのVRマイクだ。360度全方位を録音するアンビソニックス方式に加えて、バイノーラル方式、5.1chサラウンド、2chステレオに対応している。アンビソニックによって、頭の向きに対応して映像と音声が追従するヘッドトラッキング対応ビデオや、FacebookやYouTubeの360動画などにも活用できる。

いいハードウエアはいいデザインをしているものだ。H3-VRの円錐形のボディには6軸モーションセンサーを内蔵している。こられのセンサーがマイクの向きを検出する。記録メディアは512GBまでのmicroSDカードで、単3電池2本またはUSBで動作する。

ボディを上下逆にすることができるので、カメラの真下に取り付ければカメラ本体が映り込むことがない。別売Bluetoothアダプターを装着すれば、iOSアプリを使用して離れた場所から本体操作が可能。オペレーターの映り込みの回避はもちろん、本体操作の際のタッチノイズを気にすることなくワイヤレスで行うことができる。

録音後のポスプロ作業では、PC/Mac対応の無償ソフトウェアでアンビソニックファイルから通常のステレオやバイノーラル、5.1chサラウンドなどに変換することができる。この際には特定位置の音をステレオで切り出すことも可能だ。

このZOOM社のことは全くノーマークだった。おそらくオーディオ屋さんにはキラリと光る存在なのだと思う。GoProがアクションカメラの市場を開拓し、新作GoPro HERO7で他社を再び大きく引き離したように、ZOOMがVRオーディオを牽引してくれるのではないだろうか。

11月14から16日に幕張メッセで開催されるInterBEE IGNITIONでは、VRなどの高臨場感映像体験における音の重要性について関係者を招いてパネルディスカッションが開催されるので参加してみてはいかがだろう。