Ars Electronica Vol.03 Best of 2018

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Ars Electronica Festivalの全体の雰囲気を掴むためには、開催初日に公開されたこちらのオフィシャルビデオに全部詰まっている。映像の内容は全て今年のイベントの内容である。

こちらはMAM MARIO MAURONERの作品。個人的に非常に参考となった動画再生装置だ。複数の光源とレンズが金属のオブジェクト上に配置されており、レンズの前には小さな人形がぶら下がっている。投影すると上下が反転するので人形は逆さ吊りになっている。これらの光源が順に点灯していくことで、スクリーンには動画的に人の動きが再生される。パラパラ漫画と同じことだが、デザインされた金属オブジェクトの存在と、3次元空間上で光源が移動することによる空間の広がり感を再認識できるのと同時に、一方の投影面は固定されたスクリーンではるが2次元的に動く、というのも象徴的かつユニークなものである。

 

続いてこちらはplenumeiaという作品。下部に磁石が装着された台の上部にある凹んだ部分に、パチンコ玉の半分くらいの金属球が入れてある。磁石の移動に従って金属球は高速で移動回転する。金属球にはLEDのスポット照明が当てられており、金属球の動きと照明の点滅や色の変化で美しい残像映像が表現される。小宇宙が高速で改定しているような不思議な浮遊感を感じることができる。

 

こちらはNTTとArs ElectronicaのFuture Labとの共同プレゼンテーションの全体を撮影した。今回のデモでは後半にドローンが数機飛行しなかったというトラブルがあったが、それは本質とは無関係なのでこのまま公開する。プレゼンではオリンピックのことを盛んに強調していたので、開会式か閉会式にこのネタを使うのだろう。常設かつ商業的にこれが成立するとは思えないが、未来を象徴させるようなイベントであればこういうものをどんどん魅せてもらいたいと感じた。

ただし後半には、席を立つ地元の人が多かったことは付け加えておこう。その理由は、アート性の欠落だろうな、哲学や思想が入っていない、ここまでできるんですよ的な技術展示だからだろうなと感じた。