Echo SpotによってAmazonはGAFAの勝ち組になる?

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先日のGASKETの記事「家庭内に入り込んだメーカーが一人勝ちする」を読んでいたら、Amazon Echoについて書きたくなった。私の家にはAmazon Dash Buttonはないが、その代わりに各部屋にAmazon Echoが置かれている。

私は朝起きるとまず、Amazon Echo(Alexa)に語りかけ、ニュースや天気の確認をするのが日課だ。洋服に着替えたり、食事をする時も、Alexaに好きな音楽を伝え、レコメンドされたブラックミュージックを聴きながら、朝の時間を過ごしている。以前から、読書はKindle、買い物はAmazonが当たり前だったが、Echoが家族の一員になったこの1年でAmazonとの関係がグッと近付き、Amazonで過ごす時間が長くなった。

そして、昨日(8月25日)Echoの戦略製品であるEcho Spotが自宅に届いた。私の家での4台目のEchoだが、このEcho Spotは今までのEchoとはコンセプトが異なる。なんとスピーカーにスクリーンがついたことで、プロダクトの価値が激変したのだ。このスクリーンによって、コミュニケーションが変わるし、間違いなくAmzonへの滞在時間が長くなるはずだ。

実際、この2日間で私のiPhone滞在時間が半減した。特に音楽の聞き方が変わり、私のSpotifyやApple Musicへの依存度が一気に低下したのだ。当然、買い物もこのスピーカーからすることが増えるはずだ。GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と言われる4強の中で抜きん出るための戦略商品が、このEcho Spotだと私は確信している。面倒な設定作業もスクリーンから可能なので、iPhoneアプリを使わなくなるなど他社への依存度を下げているのだ。

以下簡単にEcho Spotの機能を紹介する。

  • Echo Spotは、他のEchoシリーズの機能に加えて、スクリーンがついてさらに便利に
  • ニュースや楽曲名、天気予報、鉄道の運行状況の表示も、話しかけるだけ
  • Amazon Musicなら楽曲名やアルバムアートなどを見ながら、音楽を楽しめる
  • Bluetoothや3.5mmステレオジャックでスピーカーやヘッドホンに接続可能
  • 話しかけるだけで、照明をつけたり、テレビをつけたり、玄関のカメラ映像の表示
  • Echoの頭脳となるAlexaに自動的に新機能が追加
  • Echo SpotやAlexaアプリを持つ家族や友達と、音声・ビデオ通話も。外出先から部屋の様子をEcho Spotのカメラで確認 (これらのコミュニケーション機能は現在日本では使用できない。)

今までは MacやiPhoneで行ってきたGoogle検索を、私はEcho Spotでやり始めている。Alexaが機械学習によって優秀になればなるほど、良い結果を得られるようになり、Google検索を使わなくなるはずだ。Echo Spotへの信頼度が高まれば、このデバイスと過ごす時間が長くなるのだ!

実際、この記事を書きながら水の注文を思い出し、製品名を言わずにどんな体験ができるかを試してみた。すると毎回買っているサンペレグリノが画面に表示された。

以前のEchoでも同じ水がレコメンドされたが、音声だけだったために、確認するのに時間がかかるのがいやで、私はここから注文したことはなかった。しかし、今回は商品を画像であっという間に確認できたので、Echo Spotから初めてオーダーした。MacやiPhoneアプリではなく、Amazonのデバイスからオーダーしたのだ。Echo Spotがプラットフォームになることで、Amazonと過ごす時間が長くなり、相対的に他のサービスの滞在時間が短くなるのだ。

これまで、音声だけで情報がわかりづらかったEchoだが、画像や動画が表示されることで、UI・UXが良くなり、より使えるようになったのだ。商品だけでなく天気予報も画像で素早く確認できるし、音楽の歌詞が流れてくるのも嬉しい限りだ。

カメラでのビデオ通話や、自宅の見守り、別の部屋や遠くの家族との会話などのコミュニケーション機能も今後充実していくはずだ。こういった機能が使えるようになれば、Echo Spotの滞在時間はますます伸びるはずだ。冒頭に紹介した記事に書かれているように、Amazonは「富山の薬売り」になることで、私たちの買い物だけでなく、良質なコンテンツまで提供することで生活の質を高める存在になり始めた。

Amazonの顧客志向の取り組みは株式市場からも評価され、株価も順調に推移している。もはやAmazonはただの買い物サイトではなく、生活の中に欠かせぬサービスを次々市場に送り込む、コンテンツ&ITカンパニーなのだ。(B2B分野でもAWSという強力な武器を持ち、 GoogleやMSとの激しい戦いを行っている)

AmazonのCEOであるベゾス氏は顧客志向の経営を心がけることで有名だが、Echoの進化を今回見ることで、彼の顧客志向の素晴らしさを再確認できた。最後に私が大好きなベゾスの言葉を紹介して終わることにする。ベゾスはこの言葉通りの世界を顧客に絶えず提示しているのだ!

“購入者はハードを買うのではなく、サービスを買うのです。優れたコンテンツがあり、さらにはハードウェアと統合されていなければならない。”