今さら聞けない機械学習(4)~機械学習プロジェクトをスタートさせる条件

AI /

今まで機械学習の概念や、できることなどを解説してきたが、概要はわかったのでいよいよプロジェクトの開始である。その前にもう一度だけ確認していただきたいことがある。「機械学習(人工知能でも良い)で何かすごいことをやれ!」とあなたの上司は言っていないだろうか。もしくはあなたが上司や意思決定者で、このセリフを最初に言っていないだろうか。「IoTに関連して相談がある」と言われ、ある会社さんに伺ったときに、「TOPからIoTで何かやれ、と言われている。何をしたらよいか?」という相談だった。それも一社ではない。笑い話に聞こえるかも知れないがバズワードが独り歩きすると、組織はかなりの確率でこの状態に陥るのである。では、「機械学習を何かしら利用してECサイトの売上を増やせ」という指示はどうだろうか?前例よりはよくなった気がするかもしれないが、これもほぼ同じレベルである。現場はこういうリクエストを投げられると、課題探しから始めなければならない。「ECサイト顧客の買い物一回あたりの売上単価を上げられないか?」という課題であれば、リコメンデーションをしよう、とか、Eメールを送ろう、とか、色々なアイデアが出るはずで、それを解決するために機械学習が使えるのか?という議論を開始できる。そして次に大事なことは、「それは他の手法で本当に実現できないのか」という検討が必要である。機械学習は(少なくとも現在のところ)不確実性が高く不安定な手法である。これだけは忘れないでいただきたい。では、条件や検討すべきことを簡単に整理してみたい。

  • 課題が明確であり費用対効果のシミュレーションができること
  • 仮説検証が可能であること。つまり学習させる過去のデータが十分に存在するか
  • 該当するビジネスドメインに関して定式化できる人が存在するか
  • 本当に機械学習でなければダメか
  • 撤退ライン(成果と折り合いをつける)が設定できるか
  • 現時点で機械学習のアルゴリズムや手法に簡単な目途を立てられるか
  • アナログな学習データだった場合、これをデジタル化する方法はあるか
  • 極論を言うと、「失敗してもよい」という上司や会社のバックアップがあるか

おおまかこういったことを検討、チェックする必要がある。ネガティブ項目が上記のうち3つ以上あればもう一度考え直すべきだろう。(やってはいけない、という意味ではなく、先にそれらを解決しましょう、という意味で。)

さあ、これで条件はクリア。いよいよ機械学習を利用したプロジェクトのスタート!

Tags: